良書

文芸良書

新教出版社 平静の祈り ラインホルドニーパートその時代

神よ、変えられないことを平静に受け入れる恵みを、

変えるべきことを変える勇気を、そして一方から他方を

見分ける知恵をわれらにお与えください。

このあまりにも有名な「平静の祈り」は1943年、第二次世界大戦下に生まれた。

作者ニーバーを取り巻く神学状況、ボンヘッファーらとの交流、ニーバー自身の人生行路を、愛娘が綴った異色の神学ドキュメント。

2万字におよぶ日本語版独自の解説も読み応えがある。

¥4,950

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知泉書館 在るものと本質について

本書は従来,存在論あるいは形而上学の基礎概念や基本問題についての手頃な入門書ないしトマス独自の「存在」を核とする形而上学的革新の解説書とされた。

トマスの存在論的探究とは,神はわれわれの救いのために「自らを無にして」人間になったという受肉の神秘,すなわち真の神であって真の人間であるキリストの「存在」の神秘によって呼びおこされた驚異と讃美を根源とするものである。その神秘とは「最高の仕方で自己を被造物に伝える(自らを与え尽くす)」ところの最高善あるいは善性としての神の本質に他ならない。

「存在するもの」を最初に捉える「場」とは,感覚的に知覚している物質的な事物が存在する外界ではなく,われわれの精神や知性が自らの働きをふり返る,一種の自己認識に開かれる自己の内なる世界である。

存在するものの理解が成立するのは,知性が自己へと立ち帰ることを通じて遂行する判断の働きによる。精神が自己認識によって物体よりは高次の自らのあり方を学ぶことを通じすべての存在するものの第一の根源である存在そのものへと探究を進めることができる。

30歳前後で書かれた本書は,聖書の啓示により「神」と呼ばれる「存在」(エッセ),その「存在」を目指してトマスが遂行した根元的で徹底的な探究の試みである。トマスの全体像を理解するための基本文献。

¥3,300

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フランクル 夜と霧 絶望の果てに光がある

NHK出版 著者 諸富祥彦 
四六判 188×128mm ソフトカバー

2013年8月25日発行 100分de名著 157ページ

ISBN978-4-14-081591-5 C0090 

NHKテレビテキスト100分de名著待望の保存版 

名著「夜と霧」の副読本として待たれていた書。本作は静かに情景が流れていくがこの書籍でその背景と心の流れが見えてくるだろう。新規写真、読書案内を新たに収録。・・・・そういえばあの本のこと、何も知らずに生きてきた。

 

¥1,100

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夜と霧

みすず書房 著者ヴィクトール・フランクル 訳者 霜山徳爾   

四六判 188×128mm216ページ

ISBN 4-622-00601-4 C0011 

初版発行と同時にベストセラーとなり、約40年を経た現在でも常に新しい読者を得ている。ホロコーストの記録として必読の書である。

本書は、みずからユダヤ人としてアウシュヴィッツに囚われ、奇蹟的に生還した著者の「強制収容所における一心理学者の体験」(原題)である。

「この本は冷静な心理学者の眼でみられた、限界状況における人間の姿の記録である。そしてそこには、人間の精神の高さと人間の善意への限りない信仰があふれている。だがまたそれは、まだ生々しい現代史の断面であり、政治や戦争の病誌である。そしてこの病誌はまた別な形で繰り返されないと誰がいえよう。」

(「訳者あとがき」より)

初版刊行と同時にベストセラーになり、約40年を経たいまもなお、つねに多くの新しい読者をえている、ホロコーストの記録として必読の書である。「この手記は独自の性格を持っています。読むだけでも寒気のするような悲惨な事実をつづりながら、不思議な明るさを持ち、読後感はむしろさわやかなのです」(中村光夫氏評)。

目次

出版者の序

解説

1 プロローグ

2 アウシュヴィッツ到着

3 死の蔭の谷にて

4 非情の世界に抗して

5 発疹チブスの中へ

6 運命と死のたわむれ

7 苦悩の冠

8 絶望との闘い

9 深き淵より

¥1,980

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夜と霧 新版

みすず書房 著者ヴィクトール・フランクル 訳者 池田香代子
四六判 188×128mm216ページ

ISBN 4-622-00601-4 C0011

心理学者、強制収容所を体験する。飾りのないこの原題から永遠のロングセラーは生まれた。<人間とはなにか>を描いた静かな書を、新訳、新編集でおくる 

初版発行と同時にベストセラーとなり、約40年を経た現在でも常に新しい読者を得ている。ホロコーストの記録として必読の書である。

¥1,650

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平凡社 フランクル「夜と霧」への旅

一心理学者の強制収容所体験の記録『夜と霧』は、日本でなぜ読み継がれ、大震災後さらに読まれているのか。生きる意味を訴えるフランクルの思想の深奥を追ったノンフィクション。

¥2,200

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河出書房新社 共に生き共に苦しむ私の夜と霧

『夜と霧』の訳者でもあり、我が国の臨床心理学・心理療法の草分け的存在でもある霜山氏が「人生最後の著作」という万感の思いを込めて、自らの「夜と霧」に塗り込められた半生を振り返る。

¥2,200

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みすず書房 死と愛

アウシュヴィッツ体験が生んだ医学的指導の古典。生命・死・苦悩・労働の意味をたずね、個人の独自な生命の発見にみちびく。

この本はアウシュヴィッツの地獄のなかから鍛え出された宝石のような書物である。人生について、愛について、苦悩について、著者のことばを辿ってゆくならば、朝明けのような清々しさでこの本のもつ方向指示力、その治癒力を感得できるであろう。

1946年、第二次世界大戦の直後にウィーンで出版されたときの反響は驚くばかりだった。これはフロイトの精神分析いらい、心理療法の世界に出現したもっとも重要な著作となった。フロイトの「コンプレクス」アドラーの「劣等感」のような心理レベルの現象への逃避に甘んずることなく、外面的・仮面的なものをのりこえて、人間の意志、その意味への志向に注目する。すなわち人間の意識性と責任性という二つの根本事実を確認し、勇気と内的な強さを与える。

その豊かな思考方法、深い独創性は弁証法であり、詩的なリズムの文体と相まって、医師・心理家・教育者などにとって欠くことのできない書物となった。

[初版1957年4月発行]

目次

第一章 心理療法からロゴテラピーへ

第二章 精神分析から実存分析へ

第1節 一般的実存分析

1 生命の意味

   死の意味/強制収容所の心理

2 苦悩の意味

3 労働の意味

4 愛の意味

第2節 特殊実存分析

a 不安神経症の心理

b 強迫神経症の心理

c 鬱病の心理

d 精神分裂病の心理

第三章 心理的告白から医学的指導へ

訳者あとがき

著訳者略歴

ヴィクトール・E・フランクル

¥2,860

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現代思想 ヴィクトールEフランクル

夜と霧、それでも人生にイエスと言う、などの世界的ベストセラーで知られるフランクルは、3・11以降、多くの読者を獲得し注目を浴びている。 極限状況を生き抜いた体験から語られる言葉は困難に直面する人々にとって大きな励ましとなり、彼が編み出した実存分析とロゴセラピーは得難い救いとなってきた。 いまだ収束しない原発事故の波紋のみならず、出口の見えない不況と「生きづらさ」に直面する若者たち、極度に高い自殺者率など、先行き不安を抱えた日本社会において、いま再び脚光を浴びるフランクルの今日的意義を掘り下げる。 2013年3月、NHK Eテレ「100分de名著」ヴィクトール・フランクル「夜と霧」の再々放送決定! 執筆者*【対談】池田香代子+姜尚中、入江杏+若松英輔、諸富祥彦+森川すいめい【エッセイ】日野原重明/香山リカ/岸本葉子/福島智【論考】V・E・フランクル[3本収録(うち2本が未発表)]諸富祥彦/斎藤環/永田勝太郎/山田邦男/岡本哲雄/広岡義之/アレクサンダー・バッチャニー/勝田茅生/安井猛/ 坂上和子/河原理子/若松英輔

¥1,571

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春秋社 人間とは何か

ナチスによる強制収容所の体験として全世界に衝撃を与えた『夜と霧』の著者が、その体験と思索を踏まえてすべての悩める人に「人生を肯定する」ことを訴えた感動の講演集。

¥4,180

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星雲社 フランクル心理学入門

フランクル心理学の全体像をはじめて正しくかつわかりやすく説くと共に、自己発見や癒しにどう使い、学校現場や企業でどう使えるかを説いた恰好の入門書。

内容(「MARC」データベースより)

「夜と霧」「それでも人生にイエスと言う」の著者フランクルの心理学のエッセンスを、はじめてわかりやすく説いた入門書。「生きるのがむなしくなった"自分"を変える心理学」決定版。

¥2,640

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みすず書房 人生があなたを待っている

「ドン、ウィーンに訪ねてきてくれないか。私たちの人生を話しておきたいんだ」 本書は、アメリカの一臨床心理学者が、1993年から7年間にわたって晩年のヴィクトール・フランクルと妻エリーのもとを訪れ、夫妻とその家族、友人へのインタビュー、取材を重ねてまとめた、ふたりの愛の歴史である。

晩年のフランクルは、ロゴセラピーの仕事に全精力をかたむけ、回顧録をまとめる余裕などなかった。そのフランクルとエリーが、自分たちの人生を記録してもらおうと選んだのが、学生時代にウィーンで1年だけフランクルの指導を受け、30年を経てアメリカで夫妻と再会したばかりのクリングバーグだった。ホロコーストの研究家でもなければ歴史家でもなく、プロのライターでもない著者は、虚心坦懐に夫妻の話に耳を傾け、彼らの生きたウィーンとその時代を複層的に描き出してゆく。

第1巻は、ヴィクトール・フランクルの子供時代に筆を起こし、フロイトやアードラーとの出会いと相克、ロゴセラピーのはじまり、そして、ナチ政権下の収容所体験と戦後の復職までを描く。全2巻。

内容(「BOOK」データベースより)

『死と愛』『夜と霧』…人生に絶望した者に光を投げかける著作を生んだひと、フランクル。意味の思想を育て、鍛え、闘った“苦悩する人間”の時代をたどる。本書は、アメリカの一臨床心理学者が、1993年から7年間にわたって晩年のヴィクトール・フランクルと妻エリーのもとを訪れ、夫妻とその家族、友人へのインタビュー、取材を重ねてまとめた、ふたりの愛の歴史である。第1巻は、ヴィクトール・フランクルの子供時代に筆を起こし、フロイトやアードラーとの出会いと相克、ロゴセラピーのはじまり、そして、ナチ政権下の収容所体験と戦後の復職までを描く。

¥3,080

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コスモスライブラリー ビクトールフランクルの言葉

どんな時も、人生には、意味がある

何かが、あなたを待っている

誰かが、あなたを待っている

たとえ今、あなたが人生に絶望しているとしても

ナチスの強制収容所における体験を綴った名著『夜と霧』の著者であり、実存分析(ロゴセラピー)の創始者であるフランクルが読者に熱く語りかける「魂」を鼓舞するメッセージ。

 フランクルの言葉は、昨年の東日本大震災と福島原発事故後の不安な日々に、多くの人々に慰めを与えた。

 本書には、そのフランクルのメッセージを厳選し、以下の11のテーマ別に分類したものが収録されている。

1) 強制収容所での体験

2) 愛することについて

3) 生きることの「むなしさ」について

4) 人生の「苦しみ」について

5) 生きる意味について

6) 仕事について

7) 幸福について

8) 時間と老いについて

9) 人間について

10) 神について

11) 生きるのがつらい人へ──心理療法的助言と苦しみへの対処法

¥1,870

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フランクル人生論

本書は、フランクルの人生論について、彼自身の言葉も紹介しながら、解説したものである。フランクルといえば、世界的なロングセラー『夜と霧』で有名だが、この書で彼は、「この世の生き地獄」ともいうべき状況の中で、「それでも人生にイエスと言う」ことができるとすれば、それは何によってであるかを示した。

 もちろん、現代日本は強制収容所ではない。しかし、この書が長く読み継がれ、フランクルの思想が語られ続ける理由の一つは、強制収容所とどこかよく似た、生きる意味の「空虚感」や人生への「絶望感」が、我々自身も意識できないほど、静かに広がりつつあるからではないだろうか。それは、いかにして克服できるものなのだろうか――。

 フランクルの訳書を数多く手がけ、年来、東洋思想とも関係づけながら、彼の思想を探究してきた著者が綴った、フランクルに学ぶ「生きがい論」。

¥1,540

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みすず書房 フランクルセレクション

『夜と霧』において、ナチスの強制収容所体験を精神科医の眼で記した著者が、大戦前後の社会と心理療法の関係を語る。ウィーンのラジオで放送された26講演。

「無意識の精神性の発見によってエス(無意識)の背後に自我(精神)が見出されたのであるが、今や無意識の宗教性の発見によって内在的自我のさらに背後に超越的汝が見出されたわけである。つまり自我が「無意識でもあるもの」であることがわかり、無意識が「精神的でもあるもの」であることがわかった上に、さらにこの精神的無意識が「超越的でもあるもの」として開示されたわけである。」(本文より)〉

精神医学と宗教は、どのような関係を持ちうるのであろうか。無意識が内在する宗教性を、人間の実存を解明する鍵として考察し、精神療法への応用を志向する。講演集「ロゴスと実存」を併収。

¥2,750

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春秋社 V E フランクル

逆境の心理学 フランクルの熱いメッセージ

¥1,870

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新教出版社 夜と霧の明け渡る日に

戦後の新たな人生を歩みだそうとするときフランクルは、

何を感じ、考えていたのか。

いま明かされる名著誕生の背景。

強制収容所からの解放と帰郷という、フランクルの人生において最も重要な時期の伝記的な事実と、当時の中心思想の一端を、未公開書簡と文書を用いて再構成する。

名著『夜と霧』誕生の背後にあった個人史と時代史の二つの文脈が、初めて明確に交差する。

編者は、膨大なフランクル文献に最も詳しい、ウィーンのヴィクトール・フランクル研究所所長アレクサンダー・バティアーニ博士。

著者 ヴィクトール・E・フランクル(Viktor E. Frankl 1905-1997)は、ウィーン大学の神経学および精神医学の教授で、ウィーン総合病院神経科科長も25年間にわたって務めた。フランクルが創始した「ロゴセラピー/実存分析」は、「心理療法の第三ウィーン学派」とも称される。ハーバード大学ならびにスタンフォード、ダラス、ピッツバーグの各大学で教鞭をとり、カリフォルニア州サンディエゴにあるアメリカ合衆国国際大学のロゴセラピー講座の教授も務めた。フランクルの39冊の著作は、これまでに43か国語で出版されている。"...trotzdem Ja zum Leben sagen"〔邦訳名『夜と霧』〕の英語版はミリオンセラーとなり、「アメリカでもっとも人々に影響を与えた10冊の本」に選ばれた。

¥2,640

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プーリモ レーヴィ

夜と霧にならぶプーリモレーヴィの著書

一生に一度は読んで欲しい名著

¥1,540

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新潮文庫 グレアムグリーン 情事の終わり

遠藤周作が勧めた究極の愛と神の存在を問う名篇。新訳が出ました。

私たちの愛が尽きたとき、残ったのはあなただけでした。彼にも私にも、そうでした──。中年の作家ベンドリクスと高級官吏の妻サラァの激しい恋が、始めと終りのある“情事"へと変貌したとき、“あなた"は出現した。“あなた"はいったい何者なのか。そして、二人の運命は……。絶妙の手法と構成を駆使して、不可思議な愛のパラドクスを描き、カトリック信仰の本質に迫る著者の代表作。

¥735

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みすず書房 システィーナの聖母

本書はスターリンの死(1953年)以降に執筆された短篇小説、随想・旅行記を初集成する。

ヒロシマに原爆を投下したアメリカ人パイロット(「アベル」)、ドイツ人動物園飼育員とゴリラ(「動物園」)、イタリア軍で四輪荷車をひくラバ(「道」)、スターリン体制下の大粛清の総元締めエジョフの養女(『母』)、両親との距離を感じはじめた9歳の少女(「大環状道路で」)などを主人公にした多様性が、グロスマンの文学世界をかたちづくる。

「人間によって創られたものの多くは、その繊細さ、壮麗さ、豊かさ、複雑さ、大胆さ、豪華さ、華麗さ、優雅さ、知恵、詩情で、子孫を驚嘆させる」

(「あなた方に幸あれ!」)

──ワシーリー・グロスマン、あなたの作品もまた。

日の光りのような、日々を輝かす省察に出会う一冊。

¥5,060

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みすず書房 ワシーリーグロスマン 万物は流転する

1953年、スターリンが死んだ。神のような指導者の突然の死が、国土を震撼させる。ラーゲリ(強制労働収容所)からは何百万もの人びとがぞくぞく出所してきた。

主人公イワン・グリゴーリエヴィチは自由を擁護する発言を密告され、29年間、囚人であった。かつて家族の希望の星だった青年は、老人となって社会に戻った。

地方都市でささやかな職を得たイワンは、白髪が目立つが美しい女性アンナと愛しあうようになる。彼女には、ウクライナで農民から穀物を収奪し飢饉に追い込んだ30年代の党の政策に、活動家として従事した過去があった。

生涯で一番大事なことを語りあうふたり。しかし……。

帝政ロシアと農奴制に抗した多様な結社からレーニンの十月革命へ、スターリン体制へと至った激動のロシア革命史が想起される。物語とドキュメンタリー風回想と哲学的洞察が小説を織りなす。

作家グロスマンが死の床でも手離さなかった渾身の遺作。「自由の意味を語ることができるのは、自由の恐ろしさを知る者だけである。この認識でグロスマンはドストエフスキーに近づく」(亀山郁夫)

¥4,180

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みすず書房 ベルリンに一人死す

1940年、ベルリンの街はナチスの恐怖政治に凍りついていた。政治のごたこたに関わらないよう静かに暮らしていた職工長オットー。しかし一人息子の戦死の報せを受け取ったのち、彼と妻アンナは思いもかけぬ抵抗運動を開始する。ヒトラーを攻撃する匿名の葉書を公共の建物に置いて立ち去るのだ。この行為はたちまちゲシュタポの注意をひき、命懸けの追跡劇が始まる……。

「ドイツ国民による反ナチス抵抗行動を描いた最高傑作。」

――プリーモ・レーヴィ 

「『ベルリンに一人死す』には、コンラッドの恐怖と、ドストエフスキーの狂気と、カポーティ『冷血』のぞっとする脅威がある。寡黙なクヴァンゲル夫妻のなかに、ファラダは不滅の象徴となる人物像を作り上げた。夫妻は「どんな醜悪にもまして醜悪なもの」に対して闘いを挑み、我々全員の罪を償ってくれるのだ。」

――『ニューヨーク・タイムズ』紙

「肺腑をえぐり、心胆を寒からしめる……ル・カレのようなサスペンス。」

――『ニューヨーカー』誌

目次

第一部 クヴァンゲル夫妻

第二部 ゲシュタポ

第三部 形勢逆転

第四部 最期

訳者あとがき

¥4,950

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みすず書房 パルナス

「ピサの斜塔」で有名なイタリア・ピサに、パルナスと呼ばれる男がいた。パルナスとはユダヤ教の会衆長(信徒の中の指導者)の意である。彼はユダヤ教徒、キリスト教徒のわけ隔てなく経済的・精神的援助を惜しまず、人々の尊敬を集めていた。しかし彼は、その地位にふさわしからぬ動物恐怖症、特に犬恐怖症だった。

1944年夏、ピサを南北に分断するアルノ川を挟んでドイツ軍と連合軍が対峠する。ドイツ軍支配下の北岸にあるパルナスの家には何人かのユダヤ人が集まり、連合軍による解放の時を待っていた。息詰まる緊張の中で交わされる対話。突如ひびく玄関のベルの音。恋をしている隣家の娘のすすり泣き。終幕で天啓のように開示される動物恐怖症の意味。

著者のアリエティは、若き日にピサからアメリカに亡命した高名な精神医学者である。本書は故郷ピサの歴史とそのユダヤ人共同体についての貴重な証言であり、知られざる南欧系ユダヤ人(セファルディー)の生活と信条の吐露ともなっている。本書は、この事件の意味について熟考しはじめてから30年後に、「血とインクで」書かれた。それは、師のパルナスことジュゼッペ・パルドー・ロケスへのレクイエムともいえよう。

¥2,151

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みすず書房 死を生きながら

「雑音。この十年をふり返るとき、頭に浮かんでくる最初のことばはそれである。雑音だらけだった。銃声と怒声、挑発的なことば、悲しみに沈んだ嘆きの声、爆発、デモ、山ほどの決まり文句、テロ現場からの特別番組、報復を求める声、救急車の金属的なかん高いサイレンと、その上空を舞うヘリコプターの震動。毎回の事件のあと狂ったように鳴り響く電話のベル。だがこの旋風のような騒々しさのなかに、台風の目のような静けさがある。耳には聞こえないが、わたしの身体の隅々にそれが感じられる。それは悪い知らせを聞いてから実感できるまでのあいだ、殴られてから実際に苦痛を覚えるまでの短いあいだに感じるような沈黙である」

イスラエルとパレスチナ。二つの民族が一つの大地に共存することはできないのだろうか。本書は、エルサレム在住の作家が、この十年余をつぶさに観察した現場報告を中心にしている。1993年のオスロ合意調印からラビン暗殺、第二次インティファーダ、シャロン復活、9・11、イラク戦争、ロードマップ、2003年12月まで。リアルかつ希望を失わない41の文章は、かの地で起こっている現実を目の当たりにさせてくれる。イスラエル内部から「パレスチナ問題」を見つめた本書を、たとえばサイードの著作と並行して読むと、より立体的な像が浮き上がってくるだろう。

目次

1 オスロ合意調印――突然、人間的な接触が実現した

2 カイロ合意とアラファトの帰還

3 ホロコーストの記憶をはこぶ伝書鳩

4 第二オスロ合意――イスラエルへの疑問 

5 ラビン首相暗殺

6 自爆テロのはじまり

7 会談に臨むネタニヤフ首相へ

8 マハネ・イェフダ市場の連続自爆テロ

9 人生は誰のもの

10 バラク首相のイスラエル・パレスチナ合意

11 追放されたパレスチナの洞窟居住者

12 イスラエル軍はただちにレバノンから撤退せよ

13 ヨハネ・パウロ二世、イスラエルを訪問

14 不調に終わったバラクとアラファトの首脳会談

15 ガザの少年死亡事件によせて

16 アル・アクサのインティファーダ――パレスチナの友へ

17 イスラエル人は入植地を手放せ

18 対話をしましょう、パレスチナのみなさん――公開書簡への応答

19 パレスチナ難民の帰還権という難題

20 バラク首相の辞任と後任選挙

21 シャロン新政権への不安

22 死を生きながら

23 国際社会の介入をのぞむ

24 二つの主権国家への道はないのか

25 9・11事件――セキュリティーという罠への警告

26 ゼエヴィ観光相の暗殺、イスラエル軍のラマラ侵攻

27 暴力という日常

28 テロ対軍事力の泥沼に思う

29 パレスチナの武器密輸船

30 カエサルばんざい!

31 共生という船の沈没

32 この戦いに勝者はない

33 イスラエルの壁の建設――悪しきフェンスは悪しき友人をつくる

34 インティファーダの二年間をふりかえる

35 占領を〈浄化〉するいつわりの物語

36 総選挙のあとで

37 シャロンよ、どちらの道を選ぶのか

38 希望と警戒

39 アラファトを傷つけると、何が起こるか

40 パイロットたちの声に耳をかたむけよう

41 ジュネーヴへの旅立ち

略年譜――第二次世界大戦後のイスラエルとパレスチナ

予言の鳥――訳者あとがき

¥3,080

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