1954年の幻の処女作(! ?)
「アフリカの体臭 ―― 魔窟にいたコリンヌ・リュシェール」を初収録!
遠藤周作没後20年、世界を震撼させた作品『沈黙』発表50年を記念する小説集。
遠藤周作没後20年、世界を震撼させた作品『沈黙』発表50年を記念して、日本人の心を永遠に惹きつける「母なるキリストの世界」に通じるテーマの短篇、人間の哀しみへの連帯と共感を描いた短篇を収録する。また、1954年に発表された幻の短篇「アフリカの体臭 ―― 魔窟にいたコリンヌ・リュシェール」を初めて収録する。
¥3,300
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島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。
¥605
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「一枚の踏絵から始まる旅もある」
かれこれ四十年ほど前の、初夏のとある夕暮、遠藤周作は、初めて訪れた長崎
の街を格別どこに行くあてもなく、歩いていた。大浦天主堂前の人混みを避け、
ぶらぶらするうちに、十六番館という木造の西洋館に行き着く。時間つぶしに中
に入る。そして、一枚の踏絵を見た----。
薄暗い館内でしばらく、じっと立っていたのは、踏絵自体のためではなく、そ
とを囲んでいる木に、黒い足指の痕らしいものがあったためであった。足指の痕
はおそらく一人の男がつけたのではなく、それを踏んだ沢山の人の足が残したに
ちがいなかった。(『切支丹の里』より)
踏んだのはどんな人たちだったのか? どんな思いで踏んだのか? 私が当事
者だったら踏まなかったか? いや、踏んでしまっただろうか?
一枚の踏絵から始まる旅もある。遠藤周作は[黒い足指の痕]をいわばパン種
にして想像をふくらませ、あの名作「沈黙」を書きはじめた。キリスト教布教の
使命に燃えて日本に密入国し、やがて捕縛されるポルトガル人宣教師ロドリゴの
悲劇。作家は小説の構想を練りあげながら、三カ月に一度は必ず長崎を訪れ、県
下の津々浦々、切支丹の面影を訪ね歩く----。
そうして生まれた作品「沈黙」、信徒発見を題材にした「女の一生」の舞台
を、辿ってみよう。遠藤周作はその雨に濡れる街角で、狭い路地で、何を感じ、
何を考え、何を見出したのか? もし現地へ行かれたのなら、原文を声に出して
読まれることをお勧めする。作家の心を、より深く味わえるだろう。そして長崎
巡礼が終わった時----、西欧、近代、キリスト教、我々日本人......、遠藤が生
涯をかけて格闘した何かが、再び、見えてくるはずだ。では、出発!
出版社からのコメント
「沈黙」「女の一生」の中で、遠藤さんが投げかける様々な問い
かけに自分なりの答えを見出したくて、長崎中を歩いてきました。作品の現場
で、作家と同じ目線に立つことで、ヒントを掴めた気がします。遠藤文学再発見
の旅へ、どうぞご一緒に!
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原作:遠藤周作 x 監督:マーティン・スコセッシ
戦後日本文学の金字塔を完全映画化。
沈黙 サイレンス
劇場公開日 2017年1月21日
解説
遠藤周作の小説「沈黙」を、「ディパーテッド」「タクシードライバー」の巨匠マーティン・スコセッシが映画化したヒューマンドラマ。キリシタンの弾圧が行われていた江戸初期の日本に渡ってきたポルトガル人宣教師の目を通し、人間にとって大切なものか、人間の弱さとは何かを描き出した。17世紀、キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、日本を目指す若き宣教師のロドリゴとガルペ。2人は旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、やがて長崎へとたどり着き、厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合っていく。スコセッシが98年に原作を読んで以来、28年をかけて映画化にこぎつけた念願の企画で、主人公ロドリゴ役を「アメイジング・スパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールドが演じた。そのほか「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソン、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のアダム・ドライバーらが共演。キチジロー役の窪塚洋介をはじめ、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシといった日本人キャストが出演する。
スタッフ
監督マーティン・スコセッシ製作マーティン・スコセッシ
エマ・ティリンガー・コスコフ
ランドール・エメット
バーバラ・デ・フィーナ
キャスト
アンドリュー・ガーフィールドロドリゴ
アダム・ドライバーガルペ
浅野忠信通辞
キアラン・ハインズ
リーアム・ニーソンフェレイラ
作品データ
原題 Silence
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 KADOKAWA
沈黙―サイレンス― ついにDVD発売!
なぜ弱きわれらが苦しむのか―
原作 遠藤周作『沈黙』×監督 マーティン・スコセッシ
構想28年。戦後日本文学の金字塔が、アカデミー賞監督の手で完全映画化。
「人間にとって本当に大切なものとは何か」を描き出す渾身の超大作。
【あらすじ】
17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の日本。
高名な宣教師の棄教を聞き、その弟子のロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)らは長崎へと潜入する。
彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、弾圧を逃れた”隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。
しかしキチジロー(窪塚洋介)の裏切りにより、遂にロドリゴらも囚われの身となり棄教を迫られる。
守るべきは大いなる信念か、目の前の弱弱しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。
追い詰められた彼の決断とは―
¥4,180
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