あめんどう 健やかな人生の土台を築く

 これまで真の宗教が果たしてきた役割の一つは、人びとの心に畏敬の念をはぐくむことでした。人類史の中で旧約聖書ほどそのために貢献してきた書物はないでしょう。そして「十戒」が、その旧約聖書の中心的道徳律です。

 多くの人が「主の祈り」と並んで「十戒」を暗唱してきたのも、そこに理由があるように思われます。

 しかし、どんな倫理や道徳も、ただ唱えるだけでは何の力もありません。日常生活の中で、それをどう具体的に適用したらよいか。またそれは何のために与えられたのか。その真意が探られなければ、それはいつのまにか機械的、形式的なものになってしまうでしょう。

 この本はそのささやかな試みであり、それらの戒めを実際の生活の土台として生かすにはどうしたらよいかという視点から書かれたものです。

 健やかで充足した人生を生きるには、体だけでなく魂も健康でなければなりません。体の健康のためには生活習慣が大事です。つまり食生活や運動、休養の面でのルールをきちんと守ることが求められるのです。魂の健康のためにも同じことが言えるのではないでしょうか。そしてそのために守るべきルールが「十戒」なのです。

 「十戒」とは具体的にどのような戒めから成っているのか。またわれわれの精神生活を健全なものにするために、それらがどんなに有効であるか。そのことをぜひもっと多くの人に、とくに若い世代の人に知っていただきたい。そのためにこの本が少しでもお役に立てば、こんなにうれしいことはありません。

―モーセの十戒に学ぶ生き方―

著者 米村英二   大津キリスト教会牧師(熊本県)

¥756

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